他グループから移籍
- 25, 2019 00:49
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先日、白山でカポエイラクラスをした後の話。
筋トレを済ませて帰ろうとしていたところ、道場主である和道先生の柔術クラスの生徒さんが話しかけてきてくれました。
どうやら聞くところによると同僚に元々カポエイラをしていた方がいて、この白山道場の話をその方にしたそうなんです。
するとその同僚の方は「他グループでやってたから怒られないか心配で。大丈夫かなー。」とおっしゃっていたそうです。
私としては意外でした。
そんなこと気にしなくても(笑)。何をどう怒られるのか。誰かにその人が怒られる道理は無いし。
なんだか気の毒な気持ちになりました。
「カポエイラが好き!」
「カポエイラ習いたい!」
っていう気持ちが何より大切だと思います。
何だってそうですよね。
その方には気兼ねなく来て欲しいです。きっと前よりもさらにカポエイラが好きになります。
そうさせる自信があります。
実際のところを言いますと、カポエイラは一応師弟制度です。はい。
現代では一つのグループ=一つの流派のようになっています。
それぞれのグループがそれぞれのjogoのスタイル、技、哲学を持っていて、またそれに誇りを持っています。
一つの流派の中でもそれぞれが自分自身の先生に誇りを持っています。
だから一人の師についたらその人に一生ついていくというスタンスがブラジルにはあります。
私も今の師匠は10年以上の付き合いになりますが、自分がこの人以外を師匠に持つことなど想像も出来ませんし、したくもありません。
ですが、大人は生きていれば色んな事があります。
仕事と両立できない、家族と両立できない、やっぱりこの先生が好きになれない、この流派のスタイルが好きになれない。嫌な思いをしたなど。
転勤で泣く泣く遠くの町に行かなければならないけど行った先には別の流派しかない、というケースも時々あります。
そんな時に、引っ越していってしまった生徒さんから
「引っ越した先には同じ流派がないんです。でも一応カポエイラのグループはあります。カポエイラが好きです!やめたくないです。」
なんて言われたら、私だったら正直今いる流派で何とか頑張って欲しいと思う反面、カポエイラそのものが好きという気持ちは大切にしてもらいたいと思うでしょう。
だからどこにいてもどのグループにいてもカポエイラを続けて欲しいです。
ただ、ここで言わなければならないのは、以前このブログでも書いた事でもありますがカポエイラはファミリア(家族)だという事です。
泣く泣くファミリアを変えなければいけないことはあります。でもそれは事情があるし、やはりカポエイラを好きであり続けることは素晴らしいこと。
ただ、ファミリアは好きなときに好きなように取っ替え引っ替え出来るものではありません。
私は自身の最初の先生(東京にアバダ・カポエイラを持ってきてくれた人です。)がこの流派を辞めた時、独りぼっちになりました。
他の流派の他の先生と練習することも出来たのですが、自分の流派がもう大好きでした。ブラジルや日本の各地にいる仲間と同じファミリアでい続ける方を選びました。
だから真夏も真冬も、ブラジルで1年書き溜めてきた練習ノートを元に深夜の光が丘公園で独りで練習しました。寂しかったです。笑
(リオで取材のお手伝いをさせていただいた漫画家の迫稔雄さんが手掛けているカポエイラ漫画「バトゥーキ」(絶賛好評発売中!)に出てくる、公園にいつも現われるカポエイリスタのおじさんを見た時、その頃の自分をすぐに思い出しました。笑)
そして後に再び独りでリオに行き、同じ流派の尊敬するカポエイリスタの元へ行き、1ヶ月練習に通いつめた後、弟子入りをお願いしました。それが今の師匠です。師匠の家に住み込みで修行する事になり、その時初めてファベーラに住みました。目の前で人が殺されるのを見たのもその頃です(この話はまた別の機会に)。
<リオ市アカリー地区 ペドレイラ貧民窟(←ポルトガル語検索に引っかからないように敢えてカタカナで書きます)にて早朝の銃撃戦の直後。>

<パラー州マラバー市でマクレレの練習>

このように、やろうと思えば一人ぼっちでも元のファミリアにい続けることは出来ます。
それはそれぞれの気持ちの問題。何が良い何が悪いというわけではありません。
人生の全ては優先順位というものを割り当てられていますよね。
私の場合は自分の流派とそこで得た出会いが、自分の中でとてつもなく大きな価値を持っていたというだけ。
一度お別れしたファミリアに戻るということは、一度捨てたT-シャツをゴミ箱から拾ってもう一度着るのとは違うんです。
だから同じ流派で頑張っていたけれど訳あって別の流派へ行き、また再度戻って来たい生徒さんがいる時、私はその人の目を見てしっかり話を聞いた上で受け入れるかどうか決めます。以前のブログにも書きましたが、自分の先生の練習を信じないでコロコロと道場を変えるようでは本人の成長がただただ遅れるから、というのも理由の一つです。
とまぁ、堅い話にはなりましたが、グループや先生をコロコロ変えるのはどの分野でもあまり良い結果を生まないという、ごく一般的なお話です。
日本に古くからある言葉で言えば、「節操がない」というやつですね。
ですが、まだカポエイラが普及し切れていない日本で、ブラジルから一番遠い地日本で、師弟制度なるものを人々にいきなり押し付けるのには無理があります。
これはそれを望む人にだけそう応えてあげれば良いのです。
師匠&弟子などとかしこまったことは後回し!
まずは先生と生徒さん。
まずは純粋に「カポエイラって楽しい!」って思ってもらう事が、先生だろうが師匠だろうが師範だろうが大先生だろうが長老だろうが教授だろうがが持つ義務なんですね。
ですから、他のグループで習っていた方、怖がらずにその「カポエイラが好き」という気持ちを大切にしてください。
あとはあまり深く考えずに、身分証とケータイと家の鍵と上着だけ持って、アポ無しで道場に来たらいいんじゃないでしょうか。笑
実は昨日はアポ無しでうちの道場に一人来ました。来週から通うそうです。
そうこなくちゃ!
こんなに気持ちのいい季節に運動しないなんて損ですよ。
夏になったら芝生でビーチで街角で、カポエイラしましょうよ。
知ってました?カポエイラは道具いらないんですよ。スーツに革靴でも出来るんですよ。
楽しい夏があとちょっとしたら来ます。
だからはじめるなら春!
"Vai fazer quando?!"(いつやるの?!)
-"É agora, pow."(いまでしょ。)
⇒ 都内各地でカポエイラクラスをしております。詳しくはこちら。
筋トレを済ませて帰ろうとしていたところ、道場主である和道先生の柔術クラスの生徒さんが話しかけてきてくれました。
どうやら聞くところによると同僚に元々カポエイラをしていた方がいて、この白山道場の話をその方にしたそうなんです。
するとその同僚の方は「他グループでやってたから怒られないか心配で。大丈夫かなー。」とおっしゃっていたそうです。
私としては意外でした。
そんなこと気にしなくても(笑)。何をどう怒られるのか。誰かにその人が怒られる道理は無いし。
なんだか気の毒な気持ちになりました。
「カポエイラが好き!」
「カポエイラ習いたい!」
っていう気持ちが何より大切だと思います。
何だってそうですよね。
その方には気兼ねなく来て欲しいです。きっと前よりもさらにカポエイラが好きになります。
そうさせる自信があります。
実際のところを言いますと、カポエイラは一応師弟制度です。はい。
現代では一つのグループ=一つの流派のようになっています。
それぞれのグループがそれぞれのjogoのスタイル、技、哲学を持っていて、またそれに誇りを持っています。
一つの流派の中でもそれぞれが自分自身の先生に誇りを持っています。
だから一人の師についたらその人に一生ついていくというスタンスがブラジルにはあります。
私も今の師匠は10年以上の付き合いになりますが、自分がこの人以外を師匠に持つことなど想像も出来ませんし、したくもありません。
ですが、大人は生きていれば色んな事があります。
仕事と両立できない、家族と両立できない、やっぱりこの先生が好きになれない、この流派のスタイルが好きになれない。嫌な思いをしたなど。
転勤で泣く泣く遠くの町に行かなければならないけど行った先には別の流派しかない、というケースも時々あります。
そんな時に、引っ越していってしまった生徒さんから
「引っ越した先には同じ流派がないんです。でも一応カポエイラのグループはあります。カポエイラが好きです!やめたくないです。」
なんて言われたら、私だったら正直今いる流派で何とか頑張って欲しいと思う反面、カポエイラそのものが好きという気持ちは大切にしてもらいたいと思うでしょう。
だからどこにいてもどのグループにいてもカポエイラを続けて欲しいです。
ただ、ここで言わなければならないのは、以前このブログでも書いた事でもありますがカポエイラはファミリア(家族)だという事です。
泣く泣くファミリアを変えなければいけないことはあります。でもそれは事情があるし、やはりカポエイラを好きであり続けることは素晴らしいこと。
ただ、ファミリアは好きなときに好きなように取っ替え引っ替え出来るものではありません。
私は自身の最初の先生(東京にアバダ・カポエイラを持ってきてくれた人です。)がこの流派を辞めた時、独りぼっちになりました。
他の流派の他の先生と練習することも出来たのですが、自分の流派がもう大好きでした。ブラジルや日本の各地にいる仲間と同じファミリアでい続ける方を選びました。
だから真夏も真冬も、ブラジルで1年書き溜めてきた練習ノートを元に深夜の光が丘公園で独りで練習しました。寂しかったです。笑
(リオで取材のお手伝いをさせていただいた漫画家の迫稔雄さんが手掛けているカポエイラ漫画「バトゥーキ」(絶賛好評発売中!)に出てくる、公園にいつも現われるカポエイリスタのおじさんを見た時、その頃の自分をすぐに思い出しました。笑)
そして後に再び独りでリオに行き、同じ流派の尊敬するカポエイリスタの元へ行き、1ヶ月練習に通いつめた後、弟子入りをお願いしました。それが今の師匠です。師匠の家に住み込みで修行する事になり、その時初めてファベーラに住みました。目の前で人が殺されるのを見たのもその頃です(この話はまた別の機会に)。
<リオ市アカリー地区 ペドレイラ貧民窟(←ポルトガル語検索に引っかからないように敢えてカタカナで書きます)にて早朝の銃撃戦の直後。>

<パラー州マラバー市でマクレレの練習>

このように、やろうと思えば一人ぼっちでも元のファミリアにい続けることは出来ます。
それはそれぞれの気持ちの問題。何が良い何が悪いというわけではありません。
人生の全ては優先順位というものを割り当てられていますよね。
私の場合は自分の流派とそこで得た出会いが、自分の中でとてつもなく大きな価値を持っていたというだけ。
一度お別れしたファミリアに戻るということは、一度捨てたT-シャツをゴミ箱から拾ってもう一度着るのとは違うんです。
だから同じ流派で頑張っていたけれど訳あって別の流派へ行き、また再度戻って来たい生徒さんがいる時、私はその人の目を見てしっかり話を聞いた上で受け入れるかどうか決めます。以前のブログにも書きましたが、自分の先生の練習を信じないでコロコロと道場を変えるようでは本人の成長がただただ遅れるから、というのも理由の一つです。
とまぁ、堅い話にはなりましたが、グループや先生をコロコロ変えるのはどの分野でもあまり良い結果を生まないという、ごく一般的なお話です。
日本に古くからある言葉で言えば、「節操がない」というやつですね。
ですが、まだカポエイラが普及し切れていない日本で、ブラジルから一番遠い地日本で、師弟制度なるものを人々にいきなり押し付けるのには無理があります。
これはそれを望む人にだけそう応えてあげれば良いのです。
師匠&弟子などとかしこまったことは後回し!
まずは先生と生徒さん。
まずは純粋に「カポエイラって楽しい!」って思ってもらう事が、先生だろうが師匠だろうが師範だろうが大先生だろうが長老だろうが教授だろうがが持つ義務なんですね。
ですから、他のグループで習っていた方、怖がらずにその「カポエイラが好き」という気持ちを大切にしてください。
あとはあまり深く考えずに、身分証とケータイと家の鍵と上着だけ持って、アポ無しで道場に来たらいいんじゃないでしょうか。笑
実は昨日はアポ無しでうちの道場に一人来ました。来週から通うそうです。
そうこなくちゃ!
こんなに気持ちのいい季節に運動しないなんて損ですよ。
夏になったら芝生でビーチで街角で、カポエイラしましょうよ。
知ってました?カポエイラは道具いらないんですよ。スーツに革靴でも出来るんですよ。
楽しい夏があとちょっとしたら来ます。
だからはじめるなら春!
"Vai fazer quando?!"(いつやるの?!)
-"É agora, pow."(いまでしょ。)
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